でべその正式な名前は「臍(さい)ヘルニア」といいます。
おへその下の筋膜というところに穴があいて、腹膜や腸が飛び出すことをいいます。
でべそは生後1-2週間で、でき始めます。
生後2-3ヶ月でピークを迎えて、徐々になくなっていきます。
成長とともに1-2歳までには、自然に筋膜が閉じて、9割以上のお子様のでべそが治ります。
多くの病院では、自然に治ることがほとんどのために、様子を見ることが多いのが現状です。
ただ、でべそ自体が治っても、皮膚のたるみが残ってしまうこともあります。
また、自然に治ると思って経過を見ていたけれども、治らないお子様もいます。
このような2つの場合には、そのたるみや大きさが気になるようであれば、手術をすることが可能です。
だいたい2-3歳を過ぎた頃に手術を行いますが、小学校入学後でも可能です。
傷の治りを考えると、小さいうちの方がよいようです。
緊急手術を必要とするときは、でべそが避けてしまったり、でべその中の腸がねじれてしまったりした場合ですが、このようなケースは極まれですので、ご安心ください。
手術以外の方法として、『スポンジ圧迫法』があります。
こちらは、昭和大学小児外科のホームページに詳しく説明されていましたので、ご覧ください。
簡単にお伝えすると、医療用のスポンジをおへそのサイズに合わせて切り、特殊なテープ(外部の水分は通さず、内部の水分は外へ出す機能を持つ)で、圧迫固定をする方法です。
でべそを治す自然治癒力を高める治療のため、生後6ヶ月までにすることをすすめています。
将来、でべその治ったあとのたるみうやでべそ自体によって、からかわれたり、コンプレックスとして悩んだりと親子にとって精神的なストレスとなることを考えて、『スポンジ圧迫法』を行いはじめています。
効果は個人差があるようですが、1週間経過した頃から見られるようです。
まずは9割が自然に治るということを把握した上で、医師に相談することをおすすめいたします。
かわいいわが子のことを思えば、心配になって当然です。
相談することを通じて、気持ちが楽になるかもしれませんし、適切なケアを見出す可能性があります。
一人で抱えないで、思い切って相談してみてくださいね。