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布おむつと紙おむつ、どっちがいいの?

布おむつと紙おむつとどちらがいいんですか?という質問をしばしばいただきます。

ママやパパは、布と紙のオムツに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?

「紙おむつは大変」という言葉よりも「布オムツは大変」と聞くことが多いように感じます。

そこで私が考える、布オムツのメリットとデメリットをあげたいと思います。


【メリット】
1.肌触りがいい
2.通気性がいい
3.おしっこやうんちの性状や回数がよくわかる
4.こまめに交換するため衛生的である
5.環境にやさしい
6.素材が明確で、体や肌にやさしい
7.経済的である
8.デザインが豊富にある
9.こまめに赤ちゃんのことを観察したりふれあう機会が増える

【デメリット】
1.新生児の間は洗濯する回数が多くなるので大変
2.おしっこやうんちの量によってもれてしまう
3.おむつを干す場所が必要
4.外出した時の荷物が増える
5.赤ちゃんの活動量が増えた時のおむつの留め方にこつがいる


デメリットにあげたことは、慣れやコツをつかめば乗り越えられる内容が多いですね。

1-2ヶ月の赤ちゃんは、うんちやおしっこをする回数が多いので、月齢が増えることでデメリットは解消されるると思います。

うんちも大きくなると、固形のうんちになっていくので片づけがしやすくなっていきますね。

このように考えると、本当の意味でのデメリットはないのかもしれませんね。

布おむつのメリットの逆の内容が、紙おむつのデメリットになります。
布おむつのデメリットの逆の内容が、紙おむつのメリットと考えていただいていいと思います。

布おむつのデメリットの内容を考えたように、紙おむつのデメリットについて考えてみようと思います。

紙おむつといっていますが、紙で作られているのではなくて、化学製品つまり石油からできています。
女性の生理用品も布ナプキンが最近はやりだしていますが、女性のナプキンも化学製品です。
高分子ポリマーや不織布でできていますね。

布おむつに対して、「紙」ではないので、石油おむつあるいは化学おむつといった方が正しいのかもしれませんね。
この言葉だと抵抗ありますね・・・。

紙おむつの広告では、わざわざ「さらさら」や「肌触りもやわらか」といったりするのでしょうか。

そこに開発費をかけているから、と考えると残念ながら人工的に作ったものは、天然のものに劣るという考えや心理面があるからではないでしょうか。

通気性もよい、と宣伝されていますが同じように考えられますね。

大人で考えてみましょう。

もしママやパパがはくとしたら、どちらの素材のパンツがいいですか?
洗い立てのコットン(綿)のパンツと、紙パンツ(使い捨てパンツ)や大人用のおむつ。

ママに質問です。

汚れたナプキンをずっと身につけておくことについてどのように思いますか?通気性についてはどう感じますか?
トイレに行った時にナプキンに「OKの手」の輪くらいの出血がついていますが、ナプキンを取り替えるのを少しだからとやめますか?

パパは実験してみてもいいですね。
100円ショップで旅行用に紙パンツが売っていますので、6時間ほどはいてみてください。
ママにナプキンをかりて、ブリーフかメンズビキニのパンツにあててみてもいいですね。

イメージできましたか?
生理用のナプキンは赤ちゃんのおむつの素材と同じです。

女性の陰部の皮膚は薄くてデリケートなところですね。
赤ちゃんの肌、つまりおむつにあたるおしりは皮膚が薄くて柔らかくてデリケートです。

赤ちゃんの柔肌にはどちらが向くのでしょうか。

紙おむつには「吸収力が抜群」とありますが、ほんの少しおしっこがしみていたりちょっことうんちの粒がついている時、紙おむつの面積の割りに汚れは小さく感じます。
もったいないからそのまま、次にしっかり汚れるまでまちますか?

新生児の頃は、体も小さいので短い間隔で何度もおっぱいを欲しがります。
1日10回以上はおっぱいを吸います。
そのたびにうんちやおしっこをしています。

紙おむつはメーカーによって値段の幅はありますが、1枚あたり20円前後でサイズが大きくなっていくと30円前後くらいになります。
おっぱいのときに毎回紙おむつを換えるとして、1日の紙おむつ代は 10回×20円=200円。
1ヶ月では、200円×30日=6000円 かかるという計算になります。

布おむつはさらしのもので、1枚あたり200円前後です(自分で縫うと安くなります)。
紙おむつの時と同じように、1日10枚として1ヶ月(300枚)では 60000円 ですね。

ただ、この300枚の計算には無理があって、布おむつは洗濯をして使い続けることができるので、300枚も用意する必要はありませんね・・・。

1週間分のおむつを用意したとすると、この単純計算で10枚×7日=70枚 ですが、おおざっぱに100枚用意したとしましょう。
すると、1枚あたり200円×100枚=20000円 になります。

洗濯用の洗剤を1ヶ月500円として、水道代プラスαとしておきます。

布おむつと紙おむつの使用では、3ヶ月が過ぎれば使った金額が同じくらいになる計算でした。

紙おむつは燃えるゴミで日本の場合は出していますが、原料が石油であることを考えると、ダイオキシンの発生の問題がありますね。
まとめて出す紙おむつのごみの量は、とっても多いと感じると思います。

海外では紙おむつは家庭のもえるごみとしては処理されません。
排泄物を含みますし、素材の面からも埋め立て処理されています。
土壌汚染の問題が考えられます。

国によっては、埋立地の確保の問題もあり、布オムツを推進する国(イギリス)もあるほどです。

紙おむつのデメリットをここまで考えてみましたが、フォローできるデメリットというものが残念ながらありませんでした。

だからといって絶対布オムツにしてください、とはいいません。

安易に大人にとって楽だから、という視点だけで選んで欲しくなかったんです。

大人の都合にあわせていいものなのか、赤ちゃんにとっていいものか、そういった観点で選んでいただけたら助産師としてうれしく思います。

布オムツに少しでも興味があれば、体調が楽な時だけとか昼間だけやってみようとか、休日の人手の多い時にやろうとかでもいいと思います。
お出かけの時は紙おむつにしようというのも、ありだと思います。

ママやパパのできる範囲でやってみませんか?

初めてのことは誰でも最初はうまくいきません。
続けていく中でコツを見つけたり、紙おむつの汚れた時のお知らせサインではなくて、赤ちゃんからのサインできがついてあげられるようになっていくのも、楽しいと思いますよ。

たくさんのものや情報であふれた社会だからこそ、自分たちで選択していいものを得ていく努力は必要ですね。



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